プラナカンたちが暮らした家はショップハウス、テラスハウス、(まれにタウンハウスとも)と呼ばれるものです。
これは中国南部の建築様式の一つで、間口は狭いが奥が深いもの(50メートル以上あるのはざら)。一戸単独で建てられることは少なく、何軒もの家が連なって通りを形成したのです。1階が店・事務所になっているものをショップハウスといい、1階もすべて純住居用になっているものはテラスハウスといいますが、今はすべてひっくるめてショップハウスと呼ぶことが多くなっています。家の中には採光用・通風のための吹き抜けの中庭があり、暑い日でも家の中はひんやりとしています。

プラナカン・スタイル
あるいはストレイツ風折衷様式と呼ばれるショップハウスは、西洋建築やマレー建築の要素が随所に取り込まれたもの。西洋風の窓、円柱、マレー風の通風孔やスイングドア、カラフルな色はニョニャ好みのパステルカラーが多く、可愛いタイル(英国の陶器 タイルなど)が飾りに張られているのも特徴的です。右の写真のものは19世紀後半以降の典型的ストレイツ風折衷様式で、シンガポールのもの。マラッカのものは古都だけに古めかしくしっとりした趣きがあります。

 また、プラナカンの超富裕層では西洋式ヴィラの大邸宅に住む家族もありました。こうした西洋式ヴィラはペナンやシンガポールで見られます。シンガポールのものは多くが開発のために取壊されてしまいましたが、ペナンでは今でも億万長者通りに残っています。

▲シンガポールのKoon Seng Rd.にある派手なプラナカン・テラスハウス。
プラナカン屋敷の内部
建築様式のみならず、プラナカンの家の中も東西折衷となっていました。玄関を入ってすぐの間が応接間で、その家の財力を示す家財が並べられました。それらはベネチアの鏡やシャンデリアであったり、中国製の豪華な黒檀の家具などでした。また、西洋の習慣を真似て肖像画や洋画なども飾りました。
左の写真はマラッカのプラナカン屋敷です。これは現在レストランとして使われているため、ちょっと様子が異なりますが、プラナカンの家は風水学に則ったレイアウトが基本です。家の中に悪い気が入らないよう、応接間の正面には壁や間仕切りをしつらえ、そこに祭壇を置きます。

▲採光用の中庭がある中庭が二つ以上ある家もざら。井戸や雨どいなどがある。

▲英中折衷のマラッカ・チェア。イギリスのヴィクトリア様式の家具に中国のモチーフが使われたもの

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▲素敵なスイングドア付きの扉。もっと凝ったものなど、さまざまなデザインがある
プラナカンの家に貼られたイギリスのタイル。ニョニャ好みのカラフルなものが多く用いられた。戸棚など家具の一部に取り付けることもあった。


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